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徳川家康の臣従 Ⅹ (家康の雌伏 2)



家康は、石川数正の出し抜けの出奔劇による家中の動揺を抑えるべく、徳川の国政や国法、軍備などを武田流に切り替えたと云われる。


 確かに、諸書・諸史料によれば、家康は武田の国法や軍法に関する書籍を早急に探し出すようにと、甲斐国中に触れ状を乱発しているので、それらを参考にしたことは間違いないと思われる。

だが、徳川家の国政・軍事に関する全てを武田流に切り替えたのかどうかは、これは詳しく調べると疑問の余地もあって判然としないのであるが、しかしこのような話しがまことしやかに根強く流布するぐらい、石川数正の徳川の離反は徳川家中を大震撼させたのである。


石川数正は徳川の宿老で、その筆頭格だったのだから徳川の内情をきれいに熟知しており、軍事機密の漏えいも必定だったのだから憂慮するのも当然であったろう。



一方、石川数正の調略に成功した秀吉は、ここは実に上機嫌なところだ。

 
 また、小牧役の後、家康は養子という名目で息子の秀康(後年の結城宰相秀康)を秀吉に差し出していた。養子とは、あくまでも名目上のことで、これは実質的な人質であったわけだから、さらに機嫌がよい。

 
 そんな上機嫌なところで、秀吉は大の子供好きだ。
きっと、秀康の頭をやさしくなでてやりながら、ニコニコして遊んでやったりなどして、しかし、ニヤニヤしながら家康の困り果てた姿を想像していたであろう。

 秀吉は、なんとしてでも、このかたくなに敵対し、肩ひじを張ってガンバル家康を是が非でも懐柔させたいのだ。


 秀吉が家康の武勇・知略を認め、その人物的な器量を敬愛し、家康を愛惜していたであろうことは想像に難くないが、しかしそれらに加えて秀吉を取り巻いている情勢上、家康の誘降は非常に重要なキーポイントであった。


 中国地方の毛利、北陸の上杉は秀吉と和親しているので今のところ問題はないが、九州では島津家が猛威をふるい、急速に北進を続けて諸大名を屈服させ、肥前の有力大名である竜造寺家を島原の沖田畷で撃滅し、九州全域における覇権を確立しつつあった。

 
 秀吉が勅命をもって島津に侵攻をやめるように命令もしているが、まるでらちがあかない。

島津は、「あれは、まともな関白じゃない。」といった感じで、全然聞き入れない。 



 以前のコラムで詳述して書いたことがあるが、九州の勢力図は、そのほとんどが島津方になびき、残る大勢力は大友家だけとなり、しかし大友領の豊後は島津方の包囲網にさらされて日増しにジリジリと圧迫されて切り取られていき、属領の筑前は島津勢によってその領土のほとんどを奪われ、高橋紹運(立花宗茂の実父)の死守する岩屋城は落城寸前であり、いずれは、立花城の立花宗茂だけが孤軍奮闘するであろうことは火を見るより明らかであった。

 高橋紹運は大友家の忠臣で、知勇兼備の猛将だ。

 その昔、有名な立花道雪が紹運を見込んで、その息子(後年の立花宗茂)を養子にもらい受けたほどの人物である。

高橋紹運が、「せがれは、わが家の長男(嫡男)でござれば。」と、かたくなに拒むのを、立花道雪は何度となく、事あるごとにせがんで、ついに、「うん」と言わせたという逸話がある。その息子も後年は有名な名将になっているのだから、道雪入道の慧眼、驚くべきである。

 
 
 岩屋城は島津勢の度重なる猛烈な波状攻撃を受けるも、全く屈せず、高橋紹運は降伏勧告を何度となく拒み、その将兵らは激烈果敢に戦い抜いて、そのほとんどが壮烈に討死している。

 
 岩屋城が落城すれば、次は立花城が標的になるのだ。

 
 大友家に対する忠義・忠誠ももちろんであるが、高橋紹運の父性が、立花城に島津勢を一歩たりとも迫らせまいとしたのかもしれない。


 
 岩屋城はついに、暁将の島津家久によって落城させられ、武運つたなく、高橋紹運は城内で自害している。
 
 


 岩屋城の落城を知った立花宗茂は、どのような想いだったろう。



万感胸に迫り、熱い涙のとめどなくこぼれ落ちる思いであったろう。



 
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【2015/04/06 23:35】 | 未分類 | コメント(0)
徳川家康の臣従 Ⅸ (家康の雌伏 1)


 
 徳川家の重鎮、石川数正が突如、その一族を伴って岡崎を離れて上方に向かい、大坂に出向いて秀吉に臣従してしまったのだ。


 石川数正は徳川の柱石ともいえる人物であり、徳川家の家老の中で酒井忠次と並んで最上位にいた知勇兼備の武将であった。

その昔、家康がまだ幼少の竹千代の頃に、今川義元の人質となって駿河で生活していた時も、石川数正は竹千代の守役として影に日向に援助を惜しまず、徳川のお家再興に尽力し、その生涯を賭けて家康のために粉骨してきたといってよいほどの、徳川家にとっては大恩のある人物なのだ。


また、石川数正は徳川家の内情はもちろんのこと、重要な機密もしっかりと熟知している。それがこともあろうに、仇敵ともいえる秀吉の配下になってしまったのだ。


 
 この大事件の大珍事に、家康は目を丸くして驚き、仰天し、驚愕し、信州上田の真田家征伐のために小諸に集結中の鳥居元忠、大久保忠世、平岩親吉らの有力武将に早急の帰国を命じている。

「昌幸めが、これを機会に必ずや増長して、ご領地内を切り取りはじめるでありましょう。」と、諸将は心配して報告するが、

「いいから、早急に帰ってこい。」と家康は返信している。この緊急事態に相当に驚いていたのであろうし、びっくりして慌ててもいたろうし、まさに足元をすくわれたような感覚だったのであろう。


 石川数正の出奔劇については、古来より様々な説がある。


 石川数正は歴戦の勇将であり、優秀な外交官でもあった。羽柴家(この頃は、秀吉は藤原姓を名乗っている)との外交折衝にも何度となく携わり、したがって上方の情勢にも精通しており、秀吉の風格、器量、その権勢を深く知りえる立場にあった。

このようなわけで、石川数正は秀吉の有望な将来性を見通し、羽柴家との提携を強く主張したので、反秀吉党の譜代衆から敬遠されるようになり、徳川家中において孤立していたとする見解がある。


また、徳川のことだけを考え、他をまったく顧みない偏狭で偏屈な家風に嫌気がさしていたのだという説もある。


まぁ、どちらにせよ、秀吉の人心収攬術にハマル機会が必要以上に多かったことは確かであろう。



 石川数正のことを好意的に考察した説もあり、秀吉が徳川の家臣らに籠絡の手を伸ばし、次々とあの手この手で引き抜いていくことを未然に防止するために、石川数正がわざと羽柴家の傘下に入り込み、秀吉の内部からその籠絡をけん制しようとしたという見解もあるのだが、しかしこれは、人情に遠すぎて到底信じるわけにはいかないだろう。



 とにもかくにも、石川数正は家康の元を去り、秀吉についたのである。




 また、この大珍事と前後して、三河刈谷城主の水野忠重が家康に背いて秀吉に臣従し、信州松本城主の小笠原貞慶も秀吉の傘下になっている。



 この深刻な事態に、家康は、日増しに悩み、あせり、憂慮する。






【2015/04/01 21:44】 | 未分類 | コメント(0)
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