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コラム NHK大河ドラマ天地人 兼続と秀吉の錬金術


 秀吉は徳川家康を臣従させて東方の後顧の憂いを断ち、本格的に九州の島津征伐に乗り出したのであるが、あらかじめ西国の毛利勢・四国勢を中心にして九州に上陸させ、天正十五年の三月下旬頃には秀吉自らが本隊の軍勢を率いて九州の赤間関付近に到着している。

 そして、豊後口からは秀吉の弟の羽柴秀長に南下させ、秀吉は豊前口から南下して先鋒部隊の有力武将たちに退却する島津勢を追尾させながら進軍し、ついに薩摩に入って島津家を降伏させたのである。

 ドラマでは秀吉の九州遠征を吹っ飛ばして放映し、来週あたりは秀吉の北条征伐もサラッと流して放映しそうであるが、ドラマの主役が主役なだけにこれはいたしかたない。秀吉の九州征伐の詳細や雄大で遠大な大作戦劇となる北条家征伐についてはいずれ別の機会に詳述したい。

 
 ところで、戦争には莫大な金がかかる。
 秀吉は九州征伐を断行し、京の都では金銀を惜しげもなくふんだんに使って壮麗な聚楽第を造営し、北野の大茶会を催したり、膨大な費用をかけて巨大な大仏まで建立している。この大仏は木造で、金銀をちりばめて装飾した仏像であったと云われる。

 秀吉は通貨の鋳造にも着手し、銅銭や銀貨を鋳造して天正通宝と名づけ、その後に天正大判と称される大判金までつくっている。
天正大判は重さが四十四匁三分もあったというから、これはもはや通貨ではなくて贈答品用であったと思われるが、しかし刀剣などの価値づけの際に、金何枚というのは大判金で何枚という意味であると云われるから、やはりこれは通貨と考えたほうが良いのかもしれない。

 また、天正十七年の五月には聚楽第で「天正の金銀くばり」が行われている。

 皇族から公家、諸大名からその母や夫人にいたるまで金銀を分け与え、金子四千七百枚、銀子二万千百枚、総額にして三十六万五千両もの膨大な金銀をばらまくように使っている。
 当時の学者であった大村由己はこの秀吉の壮挙に、
「まさに前代未聞、卑しき身分ながら高位高官に昇り、ついに天下人となったのは不思議なことではない。唐土(中国)では卑しき身分から帝となった例もあるが、日本ではいまだかつてなかったことである。天授の英雄とは、まさに殿下(秀吉)のことをいうのであろう。」と、褒めに褒めちぎって記述している。
 大村由己は大名ではないが、秀吉は股肱の臣下たちや朋友らにも金銀をばらまいて分け与えているから大村由己も少しは分け前にあずかったのであろう。

 
 秀吉は金山・銀山をたくさん持っていたようなイメージがあるが、詳しく調べると但馬の生野銀山他二~三ぐらいしか見あたらない。
 上杉家の佐渡金山は実に有名であるが、秀吉は上杉景勝・兼続に佐渡を直轄領にすると申し渡してはいるが、しかし強制的に実行に移すことまではできなかったようである。
上杉家は会津に転封の後も佐渡金山を支配しているから、秀吉の権勢をもってしても佐渡の直轄化は実現しなかったのである。佐渡金山は関が原役の後に上杉家が惜しみながらも手放して徳川家が支配することになる。

 また、秀吉の直轄領からの歳入は二百万石~三百五十万石ぐらいだったようである。小瀬甫庵の太閤記は史料的な評価が高くはないが、秀吉の歳入は二百万石余りであったと記されている。
後年の江戸幕府でも秀吉のような金遣いはできなかったであろうから、秀吉の直轄領からの歳入だけではないことは明らかだ。
 秀吉は検地を施行してはいるが、民に苛斂誅求して租税をしぼり取ったという記録もない。

 
 秀吉の錬金術の秘密は貿易にあったに違いない。

 堺の町人や貿易商人と親交を結んで出資者として投資するのである。当時、これを投げ金、投げ銀という。
 
 この手法は織田信長から学んだのであろう。
 信長は茶の湯を通じて千利休や堺の貿易商人たちと親しく交わり、投げ金・投げ銀によって莫大な富を手に入れていた可能性がある。あの現実的な合理主義者の信長が単なる趣味で茶の湯に興じていたとは思えないのである。
 また、信長は通貨の鋳造にも熱心で、板金・板銀をこしらえている。
 信長が戦場に金銀のざくざく入った櫃をたくさんもってきて、本陣で功臣たちに投げ与えていたのはこの板金・板銀だ。
これは板状の金銀なのであるが、しかし重量も不正確で価格表記がなかったと云われるから通貨とはいえないのかもしれない。


 秀吉も信長と同じように堺の豪商たちと懇親を結んでいる。おそらくは茶の湯などを通じて親しく引見したり、大出資者として親交をもつために貿易商人たちと懇意にしたのであろう。席の温まる暇もないほどに大忙しの秀吉なのだ。単に趣味や遊興のつもりだけで茶の湯をたしなんでいたとは思えないのである。
 ドラマでは、いともたやすく秀吉に拝謁できるような印象を受けるが、この頃の秀吉は実に忙しい。
秀吉に拝謁するのに何日も待たされる大名はざらであったし、とうとう拝謁がかなわずに羽柴秀長や奉行方の石田三成や浅野長政などとの面会で終わってしまう諸候がたくさんいたのである。

 
 秀吉は九州征伐の後、博多の町の復興に尽力している。
 
 博多は大友家と竜造寺家の抗争で荒廃していたが、秀吉は島井宗室や神屋宗湛などの貿易商人と親しく交わり、石田三成を奉行として博多に赴任させている。

石田三成も島井宗室・神屋宗湛と終生仲が良かったようである。


著者HP http://7daiyamonde.blog60.fc2.com/
メールアドレス hokenpuro@yahoo.co.jp 
 

テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

【2009/07/08 09:39】 | 未分類
不如帰 ~戦国武将の幻影~


Ⅰ<覇王編>~逆賊 織田信長を討て!~  Ⅱ<争覇編>~織田家簒奪!秀吉の野望~

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