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コラム NHK大河ドラマ天地人 利休切腹

 千利休は秀吉の茶頭であり、かつては織田信長の茶道の指南役であった人物である。
 
 利休は堺の豪商としても実に有名で、当時の経済界の巨頭であったといってよい。秀吉にその意見を採用されることが多かったから豊臣政権下での利休の勢力は絶大で、諸大名らは利休に取り入る為に競って茶道に励んだのである。
以前、九州の豊後の大友宗麟が上洛した際、秀吉の弟の羽柴秀長が、
「公儀のことは美濃守(秀長自身)、内々のことは宗易(利休)にご相談あれ。」と言ったという逸話があるくらいに側近として隠然たる勢力を誇っていたのである。

 利休は茶道(わび茶)の大家として知られる。利休の「わび」とは、日常的な現実生活から隔絶したものではなく、庶民の日常生活の中から茶の湯の美的な要素を掘り起こし、現実生活に溶け込むように茶道として昇華、様式化するのである。秀吉は組み立て式の金ピカ茶室をこしらえて嬉々としてiいたが、利休の影響であろう、長くなるので詳述しないが北野の大茶会ではわび茶に向き直った感がある。利休から指摘があってのことであったに違いない。

 天正十九年二月二十八日、その利休が秀吉の命令で切腹する。

 諸説によれば、利休は権力を濫用し、茶器の目利きや売買に介入して私服をこやしたり、専横なふるまいが多くて実に評判が悪かったという。

 また、利休の娘の吟(梶ともあり。)は才色兼備の無双の美人で、女好きの秀吉が横恋慕して利休にとりもってもらおうとしたがキッパリと断わられたので深く恨んだという説もある。
 
 吟は婚姻歴がある。父親と同じ堺の豪商で、父の門人であった鵙屋宗安の妻になったのであるが、鵙屋宗安は四十歳前後に他界してしまい、吟は若くして未亡人となってしまったのである。
才色双絶の未亡人であったから秀吉が恋いこがれる気持ちも分からないでもないが、しかし器量人の秀吉が横恋慕の逆恨みで利休を殺すことなどあり得ないだろう。こんなことをすれば吟の気持ちがますます秀吉から離れてしまうのは明白なのである。つまらない俗説であろう。

 秀吉の逆鱗にふれた利休の事件といえば、大徳寺山門の利休像の逸話が実に有名だ。

 大徳寺は秀吉が宰領して織田信長の法要を行った寺であり、信長の墓所でもある。
 天正十九年二月十五日に秀吉は鶴松(秀吉の第一子。病弱であったようである。)の平癒祈願の為に大徳寺に参詣したのであるが、その境内に入る前の山門の上に等身大の利休像が置かれていたというから恐れ入る。足はせったばきで、杖をついた利休の木像であったという。
 山門をくぐって境内に入るわけだから、参詣に訪れる秀吉をはじめ、天皇家・公家衆、諸大名たちは利休像をうやうやしく仰ぎ見ながら出入りするということになるのだ。
秀吉は自分自身に対する侮辱感もそうであるが、後年の徳川政権のように皇室に捨扶持を与えて権力を掌握するようなことはしていない。豊臣家は皇室を利用して栄えはしたが、実に勤皇的で朝廷の繁栄を願い、天皇家の権威には絶大の敬愛の念を持って臨んでいたのである。

 これは秀吉に対する侮蔑であり、公家・諸候などの有力者に対する侮辱であり、天皇家の権威は利休のせったで踏みつけられたも同然になったのである。
 利休は利休なりに何か理由があってのことだったのかもしれないが、しかしこの逸話が本当の出来事であれば、当時の一般的な批評としてはこれは利休の不遜であると責められてもしかたがないであろう。
 

 
 利休切腹事件の最大の原因は、秀吉が物質界の大親玉であったのに対して、利休は哲学的な精神界の王者であったことが、この二人の間にある深い溝を深刻なものにしたのかもしれない。
秀吉は有史以来の未曾有の大英雄となり、利休はその秀吉の精神的な支柱として天下に知られていたのである。
共に「天下一」を自認して自信に満ちあふれている者同士が、お互いを理解しつつ、しかしそのゆるぎない自信・確信ゆえにお互いに譲り合うことをしなかった悲劇であった感がある。このような例は古今東西の英雄伝に限らず、今の現代においても頻繁に見受けられることである。

 

 物質界で活躍する男と精神界に生きる男、共に「天下一」の自信を持っていただけに、おそらくは唐入り(征韓の役)の件で強烈に衝突したのであろう。
大政所(秀吉の母)や正室北政所が利休に密使を送って和解を促すが、利休は全然聞き入れない。婦女子の助けを借りて死を免れたとあっては天下の聞こえも如何かと固辞したのであるが、しかしあくまでも自説に忠実であり、妥協を許さないのである。

 甫庵太閤記に、
「京都の庶民は利害に敏感だが、堺の町人は武士の風情がある。」と記されている。

 自由都市の堺で育まれた、伝統的なきかん気の性質だったようである。


著者HP http://7daiyamonde.blog60.fc2.com/
メールアドレス hokenpuro@yahoo.co.jp 
 

テーマ:歴史小説 - ジャンル:小説・文学

【2009/07/28 03:57】 | 未分類
不如帰 ~戦国武将の幻影~


Ⅰ<覇王編>~逆賊 織田信長を討て!~  Ⅱ<争覇編>~織田家簒奪!秀吉の野望~

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